煙突は親父を思い出させます

Posted in 未分類 on 2016年7月15日 – 8:05 PM
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煙突は親父を思い出させます

煙突から下ろされた私は交番に連れて行かれました。
親父が呼び出され、お巡りさんから二人とも延々とお説教。
親父も恐縮しきりで、子供心にも迷惑をかけたなと反省しました。
でももう一方で、家に帰ったら親父から何発殴られるかと恐れていました。
昭和の始めの生まれの親父はとにかく厳格で、曲がったことが大嫌いな性格。
そんな親父は、煙突に上ってしまったバカ息子に相当腹が立っているに違いありません。
帰り道、「ごめんなさい」とうなだれて謝る私に対する親父の反応は意外なものでした。
落ち着いた口調で「なぜ煙突に上ろうとしたのかは聞かない。
」と一言。
驚いて親父の顔を見る私に「実は私もお前くらいの時、上ろうとしたから気持ちがわかるのだよ。
」と言うではありませんか。
「怒っていないの?」と恐る恐る尋ねてみると「ああ。
大人になるまでにはいろいろな事があるもんだ。
そのたびに怒っていたら身が持たない。
」と親父はわざと大げさなポーズを決めて言うので、思わず吹き出してしまいました。
親父は私が二十歳になった歳に病気で亡くなってしまいましたが、煙突を見るたび親父を思い出してはなつかしんでいます。


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